作り手インタビュー Interview

はだしのこころの
作り手の“日常”を知る

制作現場を中心に、作り手の日常を取材し記事にしました。作り手とともにある人々のまなざしや、アートを通じて生まれた人やまちとのつながりなどを通して、「はだしのこころ」の作り手の“日常”を切り取ります。

大好きな〝お父ちゃん〟に、届け

作り手仁井田 晶子

ある日曜日の午後、うちのあかりのアトリエで色とりどりのアイロンビーズが入った容れ物にぐーっと目を近づけて、慎重に色選びをしているのは、仁井田晶子さん。「施設で一緒のあけみおねえさんにあげるの」そう言うと一つ一つビーズを選び、丁寧に並べていく。すごい集中力で作業を進める晶子さんだが、周囲が放っておかない。「ねえねえ、あっこちゃん」最初に話しかけてきたのは友…

幸せで埋め尽くされた
未来の「お手紙」

作り手戸嶋 諄

アイキャッチ画像
あっちゃんは上が下、右は左「おすし10コさけ5コぶり5こ」「みそラーメンうどんすし6こサケ3こぶり3こ」「チーズパンカマンベールボールたらこしおづけめんたいこめんたいかまぼこチーズ2こアーモンド2こチーズ2こ」約5センチ×約7センチの紙きれにびっしりと食べ物のリストをかいているのは、戸嶋諄(としまあつし)さん。友人たちには…

アート イズ ロング、
ライフ イズ ショート

作り手はじめ

はじめ
描いたことを忘れる画家ちょっと変わった色鉛筆画家がいる。そう聞いて向かったのは秋田市の支援施設「ごろりんはうす」だ。秋田市にあるごろりんはうす。キャラクターはピンクのブタさんその人の名前は、はじめさん。「色鉛筆のはじめさん」として、過去5回の「はだしのこころ」展へはもちろん、るんびにぃ美術館(岩手県花巻市)で開催された「わたしのなかにはあなたがいる」展…

呼吸をするように、
絵を描く人

作り手阿部 恵子

阿部恵子インタビュー
求めるのは、絵を描くことだけカラフルな色使い、抽象的だがどこかかわいらしさのある幾何学模様、ときおり見受けられる動物や食卓らしきイラスト。それらがスケッチブック一面を埋め尽くされた言いようのない満足感を、阿部恵子さんの絵は見るものに与えてくれる。全体を眺めても楽しい、細部に目を凝らせばその精緻さに思わずため息が出る。いくら見ても見飽きない魅力が、阿部さんの…

「のしろの
たからもの」

作り手平川 慧

平川慧
「この作品に出会ってしまった」「能代のまちの人たちが、絵を通して慧のことを受け入れてくださった気がします」そう語る、慧さんの母・幸子さんにご紹介いただき、能代市にあるはかり店の店主・平山はるみさんを訪ねた。「度量衡」の重厚な看板がお出迎え!店主の平山はるみさんが明るく迎えてくださった創業は明治元年。店内は計る・測る・量るなど、「はかるもの」が整然と…

ようこそ、
ゆたかギャラリーへ

作り手長谷川 豊

インタビュー 長谷川豊
ようこそ、ゆたかギャラリーへ「ごめんください」と玄関ドアを開けると、道路と青空、緑の原っぱでのりものが大渋滞していた。長谷川家の玄関。“ゆたかワールド”が広がる自動車、電車、飛行機が地面と空を埋め尽くす。長谷川豊さんの作品である。のりものがひしめき合う様子を俯瞰で捉えた構図、平面と立体の組み合わせ方がなんともユニークだ。おおらかで伸びやかな形だが、近く…

〝分身〟に込めた
内なる心

作り手佐藤 純二郎

佐藤純二郎
サイボーグ「ジョバンニ」古いファイルから純二郎さんが大切そうに取り出したのは、人体(あるいはロボット?)の透視図のような絵だ。ルーズリーフのような薄い紙に描かれたそれは、几帳面な文字もびっしりと書き込まれている。何度も描いては消し、描いては消しを繰り返したせいで、よれよれになったルーズリーフは時にセロテープで止められ、そこさえも黄ばんで時を感じさせる。それ…

「会いたくなる人」

作り手平川 慧

平川慧
ぐるぐる、ぐるぐる、輪になって踊れ夏のよく晴れた日の午後。秋田市にあるアートスペース「うちのあかり」は、手拍子と人の歌声、笑い声に満ちていた。歌っているのは、平川慧さん。歌が大好きで、いろんな歌をすぐ覚えてしまうという。この日、初対面だった取材陣に囲まれた慧さんの緊張をほぐすかのように母親の幸子さんが提案したのが、歌を歌うことだった。体を揺らしながら大き…

過去のはだしのこころ展 Exhibition
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